日本電産は2020年7月21日、2021年3月期第1四半期(2020年4〜7月)の決算説明会を行った。売上高は前年同期比6.6%減の3368億円だった一方、独自の収益構造改善策「WPR4プロジェクト」による原価改善などによって営業利益は同1.7%増の281億円、営業利益率も同0.6ポイント増の8.3%に向上した。日本電産 代表取締役会長兼CEO、永守重信氏は、「営業利益281億円のうち100億円はWPR4によるものだ。Q2以降もさらに改善が進むと自信を持っている」と語っている。
日本電産は2020年7月21日、2021年3月期第1四半期(2020年4〜7月)の決算説明会を行った。売上高は前年同期比6.6%減の3368億円だった一方、独自の収益構造改善策「WPR4プロジェクト」による原価改善などによって営業利益は同1.7%増の281億円、営業利益率も同0.6ポイント増の8.3%に向上した。
日本電産の会長兼CEO(最高経営責任者)永守重信氏は、「営業利益281億円のうち100億円はWPR4によるものだ。Q2以降もさらに改善が進むと自信を持っている」と語っている。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を大きく受けた車載事業では、EV用トラクションモーター(2019年に販売開始)および日本電産モビリティ(2019年11月以降に連結参入)の業績を差し引いた売上高は前年同期からほぼ半減したものの、WPR4によるあらゆる原価改善に取り組んだ結果、営業利益は黒字を確保している。永守氏は、「Q1はマーケットが悪かったが一応は大底を打った。6月以降は回復基調にあり、WPR4で収益性も高まったことから、月次単位でも赤字を出さなかった」と説明。「今後売り上げの回復とともに大きな利益が出てくるだろう」と見通しを示した。
2025年のEV化「分水嶺」に向け、「E-Axle」シェア拡大
同社が「一番の伸びしろだ」と説明するトラクションモーターシステム「E-Axle」については、広汽新能源汽車の新型EVで採用されたことが大きな宣伝効果を発揮し、中国を中心に欧米、日本でも需要が拡大しているという。同社社長の関潤氏は、「新しい顧客の裾野を大きく広げることに成功した。この事業をしっかり伸ばせる土壌ができたと思っている」と語っていた。
当面は欧米や日本を中心としたOEMやTier1向けにモーターなどの単体の提供も進めながら、トラクションモーターシステムの拡大、低コスト化を図る。永守氏は、「以前から2025年がEV化の分水嶺と言っているが、それまでにどれだけの受注を確保するかで勝負が決まる。また、単に数量をとっても限られた会社だけではだめだ。やはり地面を広くして、大きなビルを建てないといけない。『鉛筆ビル』を建てても仕方ない。だから今は顧客をどんどん広げることに非常に尽力している」と説明した。
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日本電産、売り上げ減でも営業増益、利益率も8.3%に - EE Times Japan
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