(ブルームバーグ): 日産自動車の第1四半期(4-6月期)の営業損失の規模は、市場予想の平均値を下回る見通しだ。同社が進めるコスト削減が想定以上のペースで進んでいるため。
ブルームバーグが集計した第1四半期の営業赤字額のアナリスト予想平均値は2529億円となっているが、日産が進めてきたコスト削減の進展などが奏功して実際の赤字額は1500億円程度にとどまる見通しだ。関係者が公表されていない情報だとして匿名を条件に明らかにした。日産は28日に第1四半期決算発表を予定している。
2018年11月のカルロス・ゴーン前会長の逮捕以降、日産は低迷する業績の立て直しに努めてきた。新型車の投入がなかったこともあり、世界的な自動車需要の低迷や新型コロナウイルスの感染拡大の影響も大きく受けた。前期(20年3月期)には約20年ぶりの規模となる巨額の赤字を計上したことを受けて、年間約3000億円規模の固定費削減のほか、生産ラインを閉鎖して年間の生産能力を20%削減する計画を5月に公表していた。
ブルームバーグが確認した資料によると、年間の固定費削減規模は約3500億円に拡大する見通し。また新たに世界で3本の生産ラインを閉鎖する方針で、これにより今後数年での人員削減の規模は約1万4000人と1年前に公表していた1万2500人から上積みされる。新型コロナの感染拡大で在宅勤務が増えたことから、横浜市の本社近くで借りている2カ所のオフィススペースからも退去する方向という。
日産の広報担当者にコメントを求めたが、25日夜の時点では得られていない。
日産の内部資料によると、同社はキャッシュ創出に向けた取り組みの一環として資産の売却計画も進めている。ブルームバーグは今年2月、日産が子会社の日産トレーディングの買い手を見つけるのに苦慮していると報じていた。
また今月には償還期間が1.5年、3年、5年の普通社債の起債を決めた。発行額は計700億円。ブルームバーグのデータによると、各年限で今期(21年3月期)の国内事業債として最高利率となる。
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July 26, 2020 at 06:00AM
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日産、4-6月営業損失規模は市場予想下回る見通し-コスト削減進む(Bloomberg) - Yahoo!ニュース
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