サンリオが12日発表した2020年3月期（前期）の連結決算は、純利益が前の期比95%減の1億円だった。海外のロイヤルティー収入の減少に加え、新型コロナウイルスの感染拡大を受けたテーマパークの臨時休園、投資有価証券の評価損などの特別損失の計上が利益を圧迫した。
売上高は7%減の552億円、営業利益は56%減の21億円だった。2月に入り、新型コロナの影響による旅行客の減少、外出やイベント自粛などで売り上げの落ち込みが顕著になった。テーマパーク事業は臨時休園に加え、設備の改修などによる修繕費や償却費の増加もあって減収減益だった。海外事業も、中国の景気停滞や香港のデモによる週末の店舗閉鎖、日韓対立などの影響でとりわけアジア地域が振るわなかった。
21年3月期（今期）の連結業績予想は、新型コロナの影響を合理的に見積もることが難しいとして未定にした。見積もりが可能となった時点で速やかに開示するという。年間配当予想も未定とした。
あわせて、20年度（21年3月期）を最終年度とする中期経営計画の目標値を取り下げると発表した。連結営業利益100億円、連結自己資本利益率（ROE）10%以上を経営目標としていたが、アジア地域の成長鈍化などに新型コロナの影響も加わっている現状を考慮し、目標達成は困難と判断した。
〔日経QUICKニュース（NQN）〕
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June 12, 2020 at 01:57PM
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サンリオの前期、純利益95%減 海外不振や休園響く、今期は未定 - 日本経済新聞
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