航空機内装品大手のジャムコ(7408)の2020年3月期通期連結決算は、純利益が前期(2019年3月期)比68.3%減の6億500万円だった。2019年3月に表面化した無資格検査に伴う品質関連費用が全体の利益を押し下げた。2021年3月期通期の業績予想は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による影響の算定が困難なため未定とした。

20年3月期の純利益が68%減となったジャムコ=20年6月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire
2020年3月期の売上高は、前期比8.9%増の915億3500万円、営業利益は58.2%減の18億700万円、経常利益は64.2%減の11億7800万円だった。販売費および一般管理費は、保証工事費や販売手数料の減少により6億8400万円減の86億3600万円となった。
内装品事業・シート事業での品質問題対応として安全性確認の技術検証、他拠点での代替生産、出荷遅延を挽回するための費用などを計上し、売上総利益が31億9000万円減少。ここから販管費の減少や営業外費用の減少分を上乗せしたものの、全体では大幅な減益となった。
セグメント別では、ギャレー(厨房設備)やラバトリー(化粧室)などの内装品事業は売上高が610億7800万円(42億900万円増)、経常利益31億700万円(30億500万円減)となった。エアバスA350型機向け後部ギャレーの出荷などが新型コロナ拡大前まで好調だったため増収となったものの、品質問題への対応により減益となった。
シート事業では、ビジネスクラス向けシートの出荷が進んだことなどから売上高159億9400万円(38億1800万円増)となったが、品質問題の対応で子会社の宮崎ジャムコの生産を一時停止したことなどから、経常損失として24億9900億円(前期は経常損失31億4300万円)を計上した。
航空機器事業は、航空エンジン部品の出荷が一部繰り延べられたことから売上高63億3300万円(2億6400万円減)と減収。これに伴い経常利益も600万円(1億400万円減)となった。
航空機整備事業は、一部出荷が次期に繰り延べられたことなどから売上高81億2900万円(2億9600万円減)と減収になったが、航空会社向けの機体整備が堅調だったため経常利益5億6700万円(3億5700万円増)と採算性が向上した。
2021年3月期通期の連結業績予想は、公表を見送った。同社は新型コロナウイルス感染症による旅客需要の急減、航空機メーカーの大幅な減産を受けて「航空輸送業界の動向が直接的に影響する」としており、業績悪化を見込んでいる。
同社はまた、2023年3月期までの中期3カ年計画も一部公表した。業績目標については新型コロナ感染症を受けて未定としたが、航空機分野への特化や標準シートの拡大などの重点方針を盛り込んだ。
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