
19日の米株市場で米画像処理半導体(GPU)のエヌビディア<NVDA>が続落した。2020年5~7月期の純利益が市場予想を若干下回ったことや、想定されていた株式分割の発表がなかったことで短期的な利益確定売りに押された。
終値は前日比4.89ドル(1%)安の485.54ドル。株価は好決算見通しやアナリストによる目標株価引き上げで、17日に終値ベースで最高値となる493.48ドルを付けていた。
19日の時間外取引の終値は10.53ドル(2.17%)安の475.01ドル。
データセンター向けが伸びる
5~7月期決算は純利益が前年同期比13%増の6億2200万ドルだった。市場予想は6億6200万ドルで、これを若干下回った。特別項目を除く1株あたり利益は2.18ドルで、市場予想の1.43ドルを上回った。
売上高は50%増の38億6600万ドルで、9四半期ぶりに過去最高を更新。市場予想の36億5400万ドルを上回った。
特筆すべきはデータセンター向けの売上高が、四半期ベースで初めてゲーム向けを上回ったこと。大手クラウド事業者のデータセンター向けの販売が好調だったことが伸びに貢献した。
売上高の内訳はデータセンター向けが17億5200万ドルで、前年同期比2.7倍となった。ゲーム向けは26%増の16億5400万ドル。
自動車向けは47%減の1億1100万ドル。ほぼ半減したものの、市場予想の9900万ドルを上回った。
エヌビディアは足元の8~10月期の売上高を43億1200万ドル~44億8800万ドルと見込んでいる。前年同期比では43~49%増。
株式分割の発表なし
エヌビディアは株価の上伸に伴い、時価総額が7月に初めて業界大手のインテルを上回り、今月17日には3000億ドルを突破した。19日終値に基づく時価総額は2986億ドル。
これを受けて市場ではエヌビディアが決算発表と同時に普通株1株を4株、もしくは5株にする株式分割を発表するとの見方が浮上していた。
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