デンソー（6902）は31日、2020年4～6月期の連結決算（国際会計基準）の発表にあわせ、これまで未定としていた今期（21年3月期）業績予想を開示した。純利益は前期比10%増の750億円を見込む。新型コロナウイルスの影響は受けるものの、生産性の向上に取り組む。前期からコロナによる工場の稼働停止の影響があったほか、燃料ポンプに関するリコール（回収・無償修理）など品質関連費用を計上していた反動も、今期の増益につながる。
売上高にあたる売上収益は12%減の4兆5400億円、営業利益は64%増の1000億円を見込む。車両生産は上期がおよそ30%減、下期は5～10%減と、年間で約20%減と予想した。前提となる為替レートは1ドル=106円、1ユーロ=120円とした。中間配当は前年同期と同じ70円、期末配当は未定とした。
同日、会見した松井靖経営役員は「4～6月期に新型コロナウイルスの影響を受けたが、先行きの回復は早いとみている」と説明した。同社の単月の売上収益は5月を底に、6月には改善したという。ただ、松井氏は「コロナの感染第2波や第3波、ロックダウン（都市封鎖）があった場合は状況が変わる可能性がある」とも話した。
同時に発表した4～6月期の連結決算は、売上収益が42%減の7650億円、営業損益は1066億円の赤字（前年同期は691億円の黒字）、最終損益が900億円の赤字（前年同期は571億円の黒字）だった。営業利益ベースで新型コロナウイルスの影響は2361億円の下押しとなった。
〔日経QUICKニュース（NQN）〕
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July 31, 2020 at 10:18AM
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デンソーの今期、純利益10%増 生産性向上や前期費用の反動で - 日本経済新聞
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