【シリコンバレー=佐藤浩実】米娯楽大手ウォルト・ディズニーが5日発表した2020年1~3月期の純利益は前年同期比92%減の4億6千万ドル(約490億円)だった。テーマパークや映画館の閉鎖など動画配信を除く大半の事業で新型コロナウイルスの打撃を受け、金融危機後を下回る低水準となった。従業員を無給休業にして止血を急ぐが「再開」まで本格回復は見通せない。
前年同期は限定的だった21世紀フォックスの買収効果が期間を通じて加わったため、売上高は21%増の180億900万ドルとなった。ただ部門別に見ると、コロナによる逆風が目立つ。
稼ぎ頭だったテーマパーク部門の売上高は10%減の55億4300万ドル、営業利益は58%減の6億3900万ドルに落ち込んだ。コロナ感染対策で1月下旬に中国・上海と香港の「ディズニーランド」を閉鎖し、3月半ばには米カリフォルニア州やフロリダ州、フランス・パリのテーマパークも休業したためだ。5月5日時点で再開しているのは上海ディズニーランドにある一部の施設にとどまる。
買収効果のあった映画部門は売上高が18%増の25億3900万ドルとなる一方で、営業利益は8%減の4億6600万ドルだった。中国では1月から、米欧では3月に主要な映画館が閉鎖され、1~3月の映画業界の興行収入は米国だけで25%落ち込んだ。
映画配給最大手のディズニーは「ムーラン」や「ブラックウィドウ」の公開先送りや、新作の撮影中断も余儀なくされている。テレビ放送部門は売上高が28%増の72億5700万ドルで、7%の増益も確保した。
コロナ禍で成長したのが、米ネットフリックスなどと競合する動画配信サービスだ。自宅で過ごす家族が増えたことで、19年12月末に2650万人だった「ディズニー+(プラス)」の会員数は4月初旬に5千万人を突破した。ただサービスを始めたばかりで単独で利益を出せる状況には育っておらず、1~3月期は売上高が3.6倍の41億2300万ドルになったのに対し、営業損益は8億1200万ドルの赤字だった。
ディズニーの株価は20年初めから約3割落ちこんでおり、5日の時間外取引でも終値を下回って推移している。娯楽産業に詳しい米コンサルティング会社ライトシェドパートナーズのリチャード・グリーンフィールド氏は「休暇旅行や映画館への客足が正常化する時期は定かではない」と指摘し、株価の低迷が続くとみる。
ディズニーは4月下旬以降、テーマパークや映画製作に携わる従業員を「furlough(ファーロー)」と呼ぶ無給の休業扱いにして出血を抑えている。ただ、本格回復にはテーマパークなどの再開が不可欠。同社はカリフォルニア州などで経済再開チームの委員になっており、自治体や保健当局と調整しながら「再開」をいかに進めていくかが今後の焦点となる。
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May 06, 2020 at 03:38AM
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新型コロナ:米ディズニー純利益9割減 1~3月、パーク閉鎖響く - 日本経済新聞
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