ソラシドエア(SNJ/6J)が5月27日に発表した2020年3月期通期決算(非連結)は、純利益が前期(19年3月期)比53.2%減の9億9000万円だった。年度末の2020年2月下旬から3月にかけ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による減便や運休の影響を大きく受けた。2021年3月期の業績見通しは、先行き不透明として公表を見送った。
2020年3月期通期の売上高は前期比0.2%減の418億5000万円、営業利益は55.2%減の14億2500万円、経常利益は58.6%減の13億600万円だった。中部(セントレア)-鹿児島線の通年運航などもあり売上高は堅調に推移したものの、年度末の運休や減便で利益は大幅に悪化した。
営業費用は4.2%増の404億2500万円。このうち事業費が3.9%増の358億4500万円、販売費および一般管理費は6.0%増の45億7900万円で、便数増に伴う燃料費の増加や13、14号機導入によるリース料増加などで費用がかさんだ。
有償旅客数は5.1%減の179万6046人、座席供給量を示すASK(有効座席キロ)は3.6%増の29億4649万1000座席キロ、有償旅客が搭乗して飛行した距離を示すRPK(有償旅客キロ)は5.3%減の18億8474万人キロ、ロードファクター(座席利用率、L/F)は6.0ポイント低下し64.0%だった。
自己資本比率は2.0ポイント低下し37.4%。配当は見送りを予定している。
2021年3月期は公表を見送り、当期を初年度とする新しい中期経営計画の発表も延期した。同社は「搭乗旅客が急激に低迷している」として、すでに全13路線のうち11路線を対象に6月まで約70%減便する計画も発表済み。緊急対策として費用削減や投資抑制、財務対策などを進め、事業存続に全力を注ぐ。
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ソラシドエア
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