[29日 ロイター] - 米航空機大手ボーイング<BA.N>が29日発表しだ第1・四半期決算は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)による影響を受け、2四半期連続で純損失を計上した。業界全体の長期的な回復に備え、従業員を約10%削減し、787ドリームライナーの追加減産を実施するほか、流動性向上を図る。
第1・四半期の調整後損失は17億ドル(1株当たり1.70ドル)。前年同期は19億9000万ドル(同3.16ドル)の利益を計上していた。
第1・四半期のフリーキャッシュフローはマイナス47億3000万ドル。ただ事業運営に必要な流動性を十分確保したとし、株価は5%高の137.57ドルとなった。
アナリストからは、現金流出は懸念されていたほど多額ではなく、政府支援を回避できる可能性があるとの声が聞かれた一方、JPモルガンのセス・セイフマン氏は、ボーイングが歩む道のりは依然として「極めて困難」と述べた。
ボーイングのカルホーン最高経営責任者(CEO)は従業員宛ての書簡で「航空業界がほんの数カ月前の状態に戻るには数年かかるだろう。われわれはこれに備えなければならない」と語った。
人員削減のほとんどは、同社の民間航空機部門で行われる予定。
また787型機の1カ月あたりの生産機数を2022年までに7機に削減する計画を発表。同社はすでに米中貿易戦争に伴う需要低迷を理由に、20年末の1カ月あたり12機生産から21年初に同10機生産に削減する計画を発表していた。
737MAX機の出荷については、規制当局による承認時期を考慮すると第3・四半期にも再開できる見込みとした。
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April 30, 2020 at 12:32AM
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