Pages

Thursday, February 27, 2020

世界経済1.1兆ドルの損失 新型肺炎パンデミック化想定 英企業試算 - SankeiBiz

 新型コロナウイルスの感染拡大がグローバル化時代における最初の深刻なパンデミック(感染症の世界的大流行)に発展しかねない情勢は、世界経済の安定性に改めて疑問を投げ掛けている。

 世界で死者数が3000人に近づき感染報告が8万件を超え、イタリアが経済の中枢となる地域を事実上封鎖するなど、とどまるところを知らない勢いで感染が広がるなか、エコノミストらは世界の成長に与える影響を試算し始めた。

 米欧の景気後退視野

 英調査会社オックスフォード・エコノミクスは、新型コロナウイルス感染がパンデミックとなった場合、国際的な健康被害で世界の総生産が1兆1000億ドル(約121兆円)減少するとみる。これは、労働者が仕事を休む日数の急増や生産性の低下、旅行需要の減退、サプライチェーン(供給網)の混乱、貿易と投資の減少による影響を積み上げた数字だ。

 同社は、米国とユーロ圏の両方が2020年上半期にリセッション(景気後退)に陥るシナリオを想定している。

 各国・地域の中央銀行や政府は差し当たって、新型ウイルスが長い間世界経済を損なうことはなく、感染が終息次第、急速に経済は回復するとの見解を維持している。ただそうした自信は試されている。

 国際通貨基金(IMF)は今年の世界成長率について現在、3.3%と予想しているが、ウイルス感染で0.1ポイントのみ押し下げられると見積もる。しかし、チーフエコノミストのギータ・ゴピナート氏はヤフー・ファイナンスとのインタビューで、パンデミックが宣言されれば「本格的な下振れと深刻なシナリオ」のリスクがあると述べた。

 世界保健機関(WHO)はまだパンデミックを宣言していない。ただ、感染は韓国、イラン、イタリアで急拡大している。新型ウイルスでイタリアが景気後退に向かう恐れがあり、そうなれば欧州全体の景気も損なわれる可能性がある。

 韓国経済は打撃を受けており、新型ウイルスの急拡大への不安が高まる中で2月の消費者信頼感は5年ぶりの大幅低下となった。

 成長率0.5%に低下

 ドイツ連邦銀行前総裁のアクセル・ウェーバーUBSグループ会長は、IMFよりもはるかに悲観的だ。世界の成長率が3.5%から0.5%に大幅低下し、1~3月期(第1四半期)に中国経済がマイナス成長に陥ると警告している。

 同会長は20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議開催中にサウジアラビアの首都リヤドでブルームバーグ・テレビの取材に応じ、「はるかに大きな下振れリスクとは、これが引き続き問題になることだ」と話した。

 世界銀行は新型ウイルスの感染が今のように拡大する以前にまとめた試算で、深刻なパンデミックで死者数が数百万人に上る可能性があり、その場合は最も控えめに想定しても世界の総生産は最大1%損なわれると分析していた。また世銀は15年のリポートで、死者数が5000万人相当に上った可能性のある1918年のスペイン風邪並みの壊滅的な健康被害が生じれば、世界の総生産の5%が犠牲になると指摘していた。(ブルームバーグ Craig Stirling、Enda Curran)

Let's block ads! (Why?)



"損失" - Google ニュース
February 27, 2020 at 03:30PM
https://ift.tt/32vN1vJ

世界経済1.1兆ドルの損失 新型肺炎パンデミック化想定 英企業試算 - SankeiBiz
"損失" - Google ニュース
https://ift.tt/35A3Y8u
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update

No comments:

Post a Comment